高額介護サービス費の見直しについて

平成27年8月から実施。

介護保険の高額サービス費の限度額は一般世帯では、月額37,200円

ですが、同一世帯に第1号被保険者(65歳以上の方)で現役並みの

所得者がいる場合は、その世帯の負担上限額が44,400円に引き上げ

られています。(見直し前は37,200円)


基準は課税所得が145万円以上の65歳以上の人がいる世帯になります。

ただし被保険者(65歳以上)の収入が単身で383万円、2人以上

で520万円に満たない場合は、月額37,200円になります。

(申請が必要)


例:その1

男性66歳 収入500万円 課税所得が145万円以上

女性60歳(第2号被保険者)収入100万円 介護サービス利用者

の世帯の場合。


課税所得が145万円以上の65歳以上の人が一人います。

単身で世帯内収入は合計で383万円以上(66歳の男性のみ)

ある為、女性60歳の介護サービス利用者の負担額の上限は

44,400円になります。


*上記の例では65歳以上の人は一人しかいないため、

基準額は383万円になります。


例:その2

同じ世帯に65歳以上の高齢者が3人。

課税所得145万円以上の方が一人。

3人の収入の合計額が500万円。

介護サービス利用者が2人いる世帯の場合。


課税所得が145万円以上の65歳以上の人が一人いますが、

世帯内の収入額の合計が520万円に満たないため、

この世帯の介護サービス利用者2人の合計負担額の上限は

37,200円になります。


☆世帯内収入が383万円未満、又は520万円未満の場合は申請

が必要な様です。383万円以上、又は520万円以上の場合は

申請は必要ないようです。


※高額介護サービスの見直しの基準は、医療保険の70歳以上の

高額療養費の限度額に係る基準と同じになります。


高額介護サービス費とは?

介護保険を利用して介護サービスを受けた場合、1ヶ月に支払う

利用者の負担額には上限が設定されています。

上限を超えた場合は、超えた分の額が払い戻される制度です。


課税所得とは?

収入から公的年金等控除、必要経費、給与所得控除等を差し引

いた額になります。


世帯の負担上限額と個人の負担上限額

世帯の負担上限額はその世帯の介護サービスを利用した人全員の

合計額です。

一人利用しても三人利用しても世帯の負担上限額は同じです。

個人の負担上限額は介護サービスを利用した本人のみの合計額です。

市区町村民税を課税されていない世帯では、世帯の負担上限額は

24,600円ですが、課税されていない方で、老齢福祉年金を受給

している方や前年の所得金額等が80万円以下の方等の世帯では、

世帯の負担上限額と個人の負担上限額を設けています。

世帯の負担上限額は24,600円、個人の負担上限額は15,000円に

なっています。


高額介護サービス費の対象とならないサービス

入所・入院時の食費や居住費、差額ベッド代、日常生活費など。

利用限度額を超えた自己負担分、福祉用具購入費や住宅改修費など。

続きはこちらです→ 食費・居住費補助の見直し

 

 

 

 


■参考文献

インターネット

月々の負担の上限 8月から(高額介護サービス費の基準)が 変わります

www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/kougakukaigo.pdf 

一定以上所得者の負担割合の見直しについて p145 

www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/0000064506.pdf

地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律の概要 p13

www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/0000080242.pdf

介護保険制度改正における費用負担に関する事項等について p38

www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/0000052314.pdf