第1・2号研修 気管カニューレ内吸引(通常手順)評価項目の具体的な内容

まえおき

評価の実施手順(演習と実地研修)は、STEP1~8の 8段階あります。

STEP1は安全管理体制確保(実地研修のみ)

STEP2は観察判断(実地研修のみ)

STEP3は観察になります。

STEP4~STEP8が基本研修(演習)及び実地研修評価基準・評価票を

用いて評価が実施されます。

 

気管カニューレ内部吸引(通常手順)の評価項目の具体的な内容 例

評価項目は全部で33項目あります。

ここでは、STEP5(実施)の評価項目についてまとめてみました。

STEP5の評価項目は23項目あります。

評価項目ごとに評価票を用いて判定されます。

 

<STEP5(実施) 23項目>

①対象者(シミュレーター又は実地研修協力者)に説明

吸引の必要性や方法などを説明

 

②吸引の環境と対象者の姿勢を整える

プライバシーの保護、安楽で安定した姿勢、吸引しやすい体位等

 

③気管カニューレ周囲や固定の状態を観察

出血や腫れ、発赤などの皮膚の状態やカニューレの固定が適切か

観察

 

④手袋の着用又はセッシを把持

清潔操作を守る

 

⑤吸引チューブを取り出す

吸引チューブを袋から取り出す時に気管カニューレ内に挿入する

部分が不潔にならないようにする

 

⑥吸引チューブと連結管をつなぐ

不潔にならないように、吸引器の連結管にしっかり連結する

 

⑦浸漬法の場合、吸引チューブの外側を拭く

清潔操作を守る

清浄綿などで消毒液を確実に拭き取る

連結部から、吸引チューブの先端に向けて、拭き取る

使用した清浄綿などは1回ごとに廃棄

 

⑧吸引器の電源を入れて、圧を確認

滅菌水などを吸引して、適切な吸引圧を確認

 

⑨吸引チューブ先端の水を切る

吸引チューブの先端に水が垂れないようにする

 

⑩対象者に声かけをする

吸引チューブを挿入する前に、対象者に声をかけ、

反応や返答などを確認する

 

⑪吸引チューブを挿入する

適切な吸引圧と深さを守る

 

⑫気管カニューレ内の吸引

吸引時間を守る

一箇所に圧がかからないように、チューブを静かに回す

吸引物や対象者の観察

 

⑬吸引チューブを静かに抜く

 

⑭吸引チューブの外側を清浄綿などで拭く

清潔操作を守る

清浄綿などでチューブの外側の付着物を拭き取る

連結部から、吸引チューブの先端に向けて、拭き取る

使用した清浄綿などは1回ごとに廃棄

 

⑮滅菌水などを吸引

吸引チューブ内を通水して綺麗にし、確認する

 

⑯吸引器の電源を切る

 

⑰吸引チューブを連結管から外し、廃棄又は保管容器に戻す

消毒液の入った保管容器に戻すときは

不潔にならないように確実におさめる

 

⑱手袋を着用している場合は手袋をはずす(セッシを使用した場合

はセッシを戻す)

汚染した手袋は周囲に触れないように廃棄

セッシは容器などに戻す

 

⑲対象者に吸引終了の声をかけ、姿勢を整える

吸引物の状況や痰等のからみの有無、ねぎらいの言葉などをかける

安楽な姿勢の確認 など

 

⑳吸引物及び対象者の状態を確認する

吸引物の量や性状などの観察

対象者の顔色、呼吸状態、全身状態などの観察

気管カニューレの固定状態などの観察

観察項目の把握 など

 

21,対象者の吸引前と吸引後の状態変化を観察する

吸引前の状態と比較して観察する

 

22,経鼻経管栄養チューブが挿入されている場合は、

チューブが口腔内に出てきていないか観察する

 

23,手洗いをする

石鹸と流水による正しい手洗い又はすりこみ式の消毒薬による

手指の清潔

 

☆第1号及び第2号研修の評価項目には、この他にも口腔内

鼻腔内の吸引、胃瘻又は腸瘻の経管栄養、経鼻経管栄養があり

ます。さらに喀痰吸引には、通常手順と人工呼吸器装着時の

手順にそれぞれ分けて評価されます。

 

実施手順参考例 第1号及び第2号研修

手順は STEP1~STEP8 の 8段階あります。

評価の実施手順(演習と実地研修)

STEP1:安全管理体制確保(実地研修のみ)

STEP2:観察判断(実地研修のみ)

STEP3:観察

STEP4:準備

STEP5:実施

STEP6:報告

STEP7:片付け

STEP8:記録

 

☆STEP4~STEP8が基本研修(現場演習)及び実地研修評価基準

評価票を用いて評価が実施されます。

続きはこちらです→ 第1・2号研修の類型区分


■参考・引用文献

インターネット

厚生労働省HP内

喀痰吸引等研修 別添2 別紙1-3

//www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/tannokyuuin/04_kensyuu_01.html

//www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/tannokyuuin/dl/4-1-2-2full.pdf

 

書籍

「介護職員等のための 医療的ケア」(公益財団法人 日本訪問看護財団 編)p171 p183~p193 ミネルヴァ書房