経腸栄養剤注入時の観察と注意点など


◆経腸栄養剤の注入時の観察ポイント

心身の状態と滴下の状態を観察します。

 

●心身の状態

注入開始後は最低でも5分間ほどは傍で観察します。

観察するポイントは呼吸状態(息切れなど)、顔色(蒼白)

冷汗、腹痛、吐気や嘔吐の有無等が主です。

 

その時の状態や病態にもよると思いますが、安定した状態で

あれば5分ほど、初めての方は、出来れば30分ほどは

付き添って観察した方がいいと思います。

又、終了まで、時々観察することが必要です。

 

●滴下の状態

接続部位などから栄養剤が漏れていないか、滴下の速度は適切

かなどです。

 

 

◆栄養剤注入時の注意点

最も大切なことは胃管が胃内に留置されていることです。

誤って気管内に挿入されていれば呼吸状態や顔色が急速に変化します。

呼吸が速く浅くなります。同時に顔色が徐々に蒼白になり

冷や汗が出てきます。

症状の変化が速い場合は直ちに注入を中止します。

 

意識がはっきりしている方で麻痺等なく、比較的体力のある

方の場合は気管内に異物が入ると咳こんだりなどして反応が

すぐ現れますが、意識の低下や麻痺、体力のない方等の場合は

栄養剤が気管内に入っても、自覚症状が小さい又は無い場合もあります。

その為、外からの観察(他覚症状)が大切になります。

 

胃内に挿入されていても呼吸状態の変化が現れることもあり

ますが、症状としては比較的緩やかです。

消化器症状として早期に出易いのは腹痛や嘔気・嘔吐です。

 

症状が早期にでる場合もありますが、2~3時間後にでる場合もあります。

栄養剤の種類等が変更になったり、空腹時間が長かった場合、

初めて栄養剤を注入する場合等は特に注意が必要です。

 

続きはこちらです→ 栄養剤注入終了後の手順・後片付け・記録・評価

 



経鼻胃管栄養法の具体的なケア 項目一覧



◇参考文献

書籍

写真でわかる基礎看護技術1 インターメディカ

医学大辞典

家庭医学大百科

広辞苑

 

インターネット

厚生労働省HP内

介護職員等によるたんの吸引等の実施のための研修関係資料

www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/kaigosyokuin/

 

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